自営業者が国民年金基金に入った方がいい5つの理由+デメリットもあわせて
2015/12/14
先日ついに国民年金基金に加入しました。
いろいろネットでメリットとデメリットを見比べたのですが、やはり加入したほうがいいだろうという結論に達しました。
なぜそのような結論になったのか。
また、これから国民年金基金に加入しようと思っている人に、考えてほしいことをお話しします。
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国民年金基金に加入しようと思った理由
わたしはネットで自宅で仕事をする、個人事業主の自営業者です。
そのため厚生年金には加入できないので、国民年金に加入しています。
<国民年金は40年間満額納付したとしても、月々6万円しか年金をもらうことができません。
ぜんぜん足りないやんけ!と気がつき、そこから国民年金に上乗せできる国民年金基金に加入することにしました。
国民年金基金に加入するメリット
税金が安くなってお得
自営業者は確定申告をすると思いますが、そのときに国民年金基金に加入している金額ぶんが、減税されます。
社会保険料控除として、所得税と住民税がふつうに支払うより、安くなります。
たとえば、課税所得が330万円あったとしたら、合計税率は30%引かれます。
330万×30%=99万円が、税金としてしょっぴかれてしまうわけです。高すぎるよほんと!
そこに、国民年金基金は全額控除となるため、支払っている金額を全額引いてもらいます。
わたしは月々16000円ほど加入しているので、年間で192000円になります。
192000円×30%=57600円
57600円も、ほんらい支払うはずであった税金を支払わなくてよくなります。
もちろん老後に年金としてお金は返ってくるので、お得かつ無駄のない制度となっています。
老後年金をもらうときもお得
日本はほんとに税金大国で、二重課税やそこ税金かけるとこちゃうやろ!というところでも容赦なくお金を巻き上げようとしてきます。
ガソリンなどは二重三重の税金で・・・本当にひどいと思います。
国民年金基金はどうかというと、これもじつはかかるんですね!
しかし、やはり命を預ける年金ということで、税上優遇された措置がとられています。
そのときのもらう年金の総額、また収入が低ければ、そこから税金は取らないことになっています。
しかし実際には税金がひかれる人が多いようなので、現在控除されている金額の半額ほどは老後のために積み立てておいた方がいいと思います。
税金をひかれたとしても、やはり控除額のほうが大きいですからね。
終身年金がある
終身年金とは、生きている間はずっと年金が支給されることです。
わたしはとくに100歳まで生きる予定なので、終身年金でないと困ります。
計算したところ、わたしの27歳で加入した場合は83歳まで生きていれば元を取ることができます。
平均寿命が85歳なので、このくらいは長生きしなきゃ損ですね。
民間にも終身年金はありますが、現時点では国民年金基金を上回っているところはないと思います。
なんといっても国の制度ですからね。
国民年金基金がつぶれるような事態になれば、それは日本が終わるときです。
※A型が終身年金になり、ほかは終身年金ではありません。
掛け金を増やしたり減らしたりできる
余裕があるから今は掛け金を増やしておきたいというときは、毎月上限68000円まで掛けることができます。
逆に、お金が苦しいから掛け金を減らしたいというときは、振込額を少なくすることもできますし、ストップすることも可能です。
通常ストップするのは2年間ですが、それでもどうしても払えないという場合は、それ以降も支払いしなくても大丈夫です。
国民年金基金は途中脱退はできないので、そのときに掛け金はもどってはきません。
60歳か65歳になったときに使える年金として、眠っておくことになります。
もともと老後の資金として支払うはずだったので、そとのき戻ってこなくても全然いいですよね。
民間の年金積立は、途中解約は支払いが滞ると、元本割れになって返ってくるので、良い制度だと思います。
万一のときは遺族一時金が支給される
自分に万が一のことがあったら、それまで支払った金額に対して、遺族にお金が支払われます。
毎月の掛け金が18000円だった場合、30年間納付したときでは、約574万円が支払われます。
掛け金は30年間で648万円なので、74万円損してしまうことになります。
デメリットとも思えますが、もう自分がこの世からいなくなってしまったら、メリットやデメリットなんて関係ないです!
そんなデメリットよりも、自分は100歳まで生きるんだ!という気持ちで加入していれば、些細なことだと思います。
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国民年金基金のデメリット
国民年金基金がつぶれる可能性がある
国民年金基金の最大のデメリットがこれです。
これで加入を渋っている人や、見送っている人が多いようです。
どんなところに投資をするにしても、そこがつぶれるかしないかというリスクは必ずかかってきます。
民間企業には当たり前のリスクですが、国にもそのリスクはついてきます。
じっさい、国民年金基金は加入者の割合が52万人減り、受給者は34万人と現在の時点でもなっています。
これは数年後は、この割合がひっくり返りそうですね。
そうなると最悪、国民年金基金は解散して、数百万支払ったのに、1円も返ってこないなんて事態になりかねません。
わたしもここだけが気がかりで、そうとう考えました。
それでも加入に踏み切ったのは、以下の点からです。
・元本割れしたとしても、何割かは戻ってくるだろう
・国民年金基金がつぶれるときは、日本はどこも終わってる
・国民年金基金以外への分散投資でリスク回避できる
・くさっても国の制度なため、国からの補助が期待できる
このあたりのリスクを許容できるかできないかで、国民年金基金に加入するかしないかの分かれ道になると思います。
国からの補助なんて期待するな、解散したら1円も戻ってくるはずはない!と、極端に考えすぎるのもどうかと思います。
それはリスクを怖がり過ぎて、逆に現実が見えていないような気がします。
これは甘い考えではなく、現実的にこれくらいのリスクを事前に考えておけばOKかと思います。
どこでも倒産することを考えたら、銀行だって倒産しますし、タンス貯金しても火事や泥棒に入られたらおしまいです。
必ずなんらかのリスクは背負って、それについてじっくり考えた上でどこかにお金は預けなければなりません。
最悪の最悪のケースとして、国民年金基金がつぶれて1円も貰えなくなったときは、物価の安い国で暮らそうかなんて考えています。
それも現実的ではありませんが、それくらいは考えて先を見通してた方がいいかもしれません。
支払われる年金が減額される可能性がある
国民年金基金が解散するより現実的なのは、支給額が減額されるということです。
わたしは3万円支給されるプランに入っていますが、これが2万、1万と減額される可能性は大いにあり得ます。
少子高齢化であり、このリスクは日本人ならある程度仕方がないと受け入れてしまった方がいいかもしれません。
そのリスクや不安を考慮しながら、国民年金基金に加入しつつ、ほかの積み立てを合わせるということが、現実的な方法だと思います。
途中脱退ができない
つぎに大きなデメリットとして、国民年金基金は一度加入すると、簡単には途中で脱退することができないということです。
これは、強制的に老後資金が積み立てられるというメリットでもあります。
自分で貯金をすることは、なかなか難しいですからね。
しかし、国民年金基金がもうこれはだめだ・・・今にも潰れそうだ。というときに、掛け金を返してもらえないということがデメリットになります。
しかしこれは、このように考える人が出てしまうと、それこそ順調に推移していても解約が相次いだことで潰れてしまいます。
なので、途中脱退できないのはデメリットでもあり、国民年金基金のシステム全体を守るためのメリットだともいえます。
もう一つ、なぜ途中脱退できないのかというと、国民年金基金は長期的な金融商品を運用しているためです。
わたし、じつは最近まで知らなかったんですが、年金でも銀行でも、集めたお金はそのまま置いているわけじゃないんですね。
集めたお金を元にして、債権や株式などを運用して、投資して利益を出しているんです。
当たり前なことなんですが、調べるまでぼけぼけぼんやりなわたしは気が付きませんでした(^^;)
国民年金基金もそうした運用をしているのですが、運用は短期より長期的に動かしたほうが利益が出やすいという特徴があります。
それでも確実に利益がでるというわけではないですが、みんながいつでも解約できる場合、資金ぐりが難しくなってしまいます。
国民年金基金を安定して存続させるためにも、途中脱退できない仕組みは必要なことなんですね。
物価スライドではない
国民年金基金のデメリットとして、物価スライドではないことが多くとりあげられています。
物価スライドとは、物価が上がるのに対して、支給するお金も比例することです。
今は卵が100円でも、同じものが30年後は200円になっているかもしれない。
そのとき、国民年金基金の支給額が今と同じでは、単純に考えてお金の価値が半分になってしまい、困ってしまうということです。
しかし、わたしはこれはあまりデメリットではないかと感じています。
自分でお金を持っていても、株や投資などで運用することなんてできないし、どうせ銀行で眠らせておくだけです。
銀行は利子がつきますが、雀の涙にもなりはしません。
投資で増やせる人は、そうしたほうがいいと思います。
投資ができない、どうせお金を持っていても増やせない前提の人は、国民年金基金の終身年金タイプに加入していた方がいいと思います。
加入するだけで税金が減税されますしね。
国民年金基金のまとめ
このようなメリット、デメリットから、最終的に国民年金基金への加入を決意しました。
どうせ日本は今後全体の景気はますます悪化して、どこを見てもデメリットしか見当たらないという状況に陥るはずです。
そのとき何を考え、どう動くか。ますます個人主義で、自己責任の時代に突入していくのだと思います。
国民年金基金は、それ一つ加入していれば安心ではありません。
この不安定な時代、リスクを軽減するために分散投資する必要があります。
よくいわれるのが、一つのお皿に卵を盛っていたら、すべてが割れてしまう可能性がある。
それよりも、複数のお皿に卵をわけて、すべてが割れてしまう危険を減らそう。という考えです。
国民年金基金と国民年金基金には最低限加入して、ほかにも自分の状況にあった老後の資金作りをすることがおすすめです。
詳しくは「フリーターや自営業者が国民年金以外で老後資金を積み立てる方法」をご覧ください。
こちらに、わたしがじっさいに加入している国民年金基金の掛け口や、その他の老後積立法もまとめています。
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